アメリカ留学中の冬休みに、鉄道で大陸を横断した時のお話。
USA Rail Passについて
- 価格 499ドル(日本円で7万円ちょっと)
- 10区間までの乗り放題。
- 一度乗ってから30日間以内の有効期限。
- 座席のランクは普通車のみ。
まず、アメリカ版青春18きっぷと言いましたが、青春にしてはだいぶお金がかかってしまいます。対して日本は、3日間で1万円です。
購入はネットでしました。ルートも決めておく必要はありません。
なぜなら、各区間のチケットは個別に購入、またはキャンセルできるからです。乗車前なら、キャンセルして変更も何度でもできます。
私の行き先はカナダ バンクーバーでした。留学先のフロリダから大陸を斜めに横断することになりました。
基本的にアメリカの主要都市に大きな駅があります。各列車はその都市同士をつなげるようにできているので、必然的にそこで乗り換えを行います。
バンクーバーまでの大体のルート(乗り換えを最小限に)は
フロリダ→ニューヨーク→シカゴ→シアトル→バンクーバー
です。
これで、10区間のうち4区間を消費しました。
しかし、実はここで問題がありました。
ネット上ではシアトルからバンクーバーへの国境を超えるきっぷの予約ができなかったからです。
予約しようとしても、「USA Rail passでのカナダ入国は管理部門に電話をしてください。」というように出てきてしまいます。
名前の通りアメリカ国内しか使えないのかなとも思い、結局、シアトルからバンクーバーまでの切符だけは個別に買うことにしました。
ただ、フロリダ オーランド駅で最初の列車を待っている時、そのことを駅員の人に伝えてみると、わざわざ電話までしてもらい、Rail passでバンクーバーまで行けるということになりました。
USA Rail Pass ではカナダとの国境を超えることもできるようです。
紙のチケットと旅程表も印刷してもらい、準備は万全に整いました。
実際の列車は休暇シーズンということもありどの区間も半分以上は常に席は埋まっていました。
列車自体は揺れもほとんどなく、席も広く悪くなかったですが、wifiが使える区間と使えない区間がありだいぶ困りました。
後、夏はわかりませんが、冷房が強く、ブランケットのようなものは必須だと思います。
時々、たばこ休憩と称して数分間駅に停車することがあります。時間があるときは走って駅の近くのスーパーに行ったりしました。
食事は、事前に買って持ち込んでおくか、食料車で買うしかありません。割高になるので、パン屋やお菓子、水分などを事前に買っておくとよいです。
帰りのルートは
バンクーバー→ロサンゼルス→ゲイルズバーグ→シカゴ→ジャクソンビル→ゲインズビル(大学の町)
これで、4区間消費しました。
ちなみに、列車の速度は日本のローカル電車と同じくらいだと思います。それで大陸を横断するので、1区間で長いときは60時間 ほぼ二晩を列車で過ごしました。
Amtrackには高速バスのようなものもあります。帰りの国境を超えるときや大学の小さな町までの移動はバスでした。列車への乗り継ぎのためのバスはおそらく区間としてカウントされません。
最終的にはトータルで8区間を使ったと思います。
長くなってしまうので、旅の思い出やそれぞれの都市についてはここでは省略します。
アメリカ版青春18きっぷの旅はアメリカの様々な土地柄を知るよい機会になりました。
アメリカ各都市の様子に圧倒されることはもちろん。
知らないアメリカの田舎町を眺めたり、乗り換えのために時間をつぶしたり。
隣に一緒になった人とおしゃべりをしたり、NYでは隣になった人と一緒に観光も少ししました。
日本では、なかなか体験できない出会いだと思います。
とはいっても何十時間も列車に乗るのはとてもタフです、、、。
アメリカにせっかく留学に来て、冬休みをただ寮にこもっているだけなら日本にいるときと変わりません。
「広大なアメリカをバックパックを背負って鉄道で旅をする。」
正直、だいぶ無理をした旅でした。
ただ、もしやらなかったら出会えなかった一期一会の出会いがあったことがかけがえのない思い出になりました。
次は、日本に帰って本物の青春18きっぷの旅をしてみよう。